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選べる未来、高知で作る ーよさこい移住で見えた新しい求人メディア【番外編】

~ HarFor Breaking Interview#06 株式会社SHIFT PLUS  求人メディア「BUNTAN」芳村百里香さん ~

 

HarForがオフィスを構える高知で、解決できる課題、実現できる未来は一体なんなのか。高知を一緒に盛り上げていく素敵な方々からお話を伺うインタビューシリーズ、「HarFor Breaking Interview」。HarForが大切にする「つながり」をテーマに、ゲストのご縁を繋げていくリレー企画です。

今回のゲストは番外編!特別ゲストとして、以前HarForの求人も紹介していただいた、株式会社SHIFT PLUSが発信する高知に特化した求人メディア「BUNTAN」で、運営・転職アドバイザーを務める芳村百里香(よしむらゆりか)さんにお越しいただきました!よろしくお願いいたします。

(芳村さん)ー緊張する(笑)よろしくお願いします!

 


~プロフィール
奈良県出身。
大学時代によさこいに出会い、
2011年に「よさこい移住」を決め高知に。
現在、株式会社SHIFT PLUSで、
高知の求人メディアサイト「BUNTAN」の運営と人材紹介事業として
転職アドバイザーを行っている。

 

(インタビュアー)まずは芳村さんについて、教えてください!

(芳村さん)株式会社SHIFT PLUSの地域活性化チームに所属しています。「BUNTAN」という求人メディアは、高知に本社がある会社として「何か地域に貢献を」という想いから生まれました。私はそこでBUNTANの「運営」と「転職アドバイザー」をしています。

すごく不思議な縁で、立ち上げ時にサポートのような形で少し入らせていただくことになったのが、働くことになったきっかけなんです。高知に特化した転職のコンテンツを作っていきたいという当時の立ち上げメンバーの思いがあり、U・Iターンも含む「よさこい移住」というコンテンツが取り上げられました。
そこで、実際のよさこい移住者の話を聞こうということで白羽の矢が立ったのが私でした。話をしていく中で色々と盛り上がって(笑)私は当時の職場でブログなどを書いていたのですが、「それだけ書けるならライターもできるのでは?」と言っていただき、2018年に副業ライターとしてBUNTANに入りました。

(インタビュアー)よさこい移住されたんですね!

(芳村さん)そうなんです!奈良県出身なんですが、大学生の時によさこいにはまって、2011年ごろに高知にやってきました。移住前から踊っているので、かれこれ20年くらいよさこいを踊っています!
最初に来たときはまさか移住するなんて、1㎜も思っていなかったのですが、来るたびに人の暖かさがある独特な雰囲気とか、良さが染み込んできて、本当に大好きになりました。気づけば移住しちゃいましたね(笑)

 


▲よさこいを踊る芳村さん

 

(インタビュアー)どんなお仕事内容なんでしょうか?

(芳村さん)BUNTANは人材紹介事業の中に、求人メディアも入っている形です。働きたいという方と、高知で人材を採用したいという企業をマッチングさせて、ご紹介するという事業形態になります。
たくさんのリクルートサイトがありますが、高知に特化した求人情報は中々見つけにくいですよね。かつ、求人票を見ても、実際の仕事内容や働く環境をイメージしにくいところがあります。また、仕事だけでなく終業後の過ごし方も気になりますよね。そういった身近な部分を具体的に想像できると、働くことに対してすごく前向きになれるのではないかと思うんです。そこで、私たちもこういったインタビューを通して、実際に働いている人たちの声をBUNTANで掲載しています。

お仕事って身近なはずなのに、中々自分事として捉えづらいものになっていますよね。でも、いざ働くということは、そこで働いていた人たちはご自身の先輩になり、その働き方はいずれ自分のものになるわけです。そんな未来まで想像を引き出すことができるメディアになりたいなと思っています。

(インタビュアー)私もBUNTANを拝見させていただきましたが、親近感を持ってみることができて、どの記事も面白かったです!

(芳村さん)それは嬉しいですね!こういう人材紹介のお仕事は、一般的に求職者の対応と企業の対応は別々に分かれていますが、BUNTANでは同じ担当者が一貫して行います。なので、双方に対して親近感のある感覚で情報をお伝えすることができます。文字情報だけでは伝わらない、お互いの持つ雰囲気などといった細やかな部分まで伝えられるのは、自分自身への責任もあっていいなと感じています。

 


▲一般的な求人メディアとは違い、働くその先の未来も一緒に考えてくれる
就職活動の新たな視点に魅力を感じました。

 

(インタビュアー)他にもBUNTANならではの特徴はありますか?

(芳村さん)実際のお仕事を通してどんな生き方になるのかを色濃く伝えることに力を入れています。一般的な就活メディアはお仕事内容を中心に細かく書かれていますが、それだけではなく、例えばお昼休憩をどのように過ごして、お仕事終わりにどこに寄っているのかなど、「生きること」の延長線上にあるリアルな内容も取り上げるようにしています。

また、多くのサイトは登録制で、登録しないと求人が見えない仕組みになっていますが、BUNTANは登録なしで誰でも閲覧できます。なので、高いハードル感はありません。登録する必要がないので、今すぐ転職を考えている人だけでなく、キャリアを悩んでいる人や他の人の働き方を知りたいと思っている人でも気軽に利用できます。「他の人はこんな働き方をしているのか」といった目線で見たりすることもできるようにしています。

(インタビュアー)気軽に見ることができるんですね。

(芳村さん)そうなんです!もちろん、相談をしてみたけどやっぱり今の仕事をもう少し頑張ってみよう!というのも全然アリです!
実は、むやみに転職を勧めるのはあまりよくないと思っていて。今の時代、3か月くらいで「もう転職しちゃおうかな」となる人も結構いますが、それがやりたいことへの最短ルートとは限りません。すぐに転職をすることも1つの選択肢であり、正義ではありますが、それだけというわけではないんです。そんなことも気軽に相談でき、一緒に考えられるようなお姉さんぐらいのポジションになれたらいいなと思っています!

 


▲BUNTANの特徴についてお話しいただきました。

 

(インタビュアー)では、高知ではどんな求人が多くなっているのでしょうか?

(芳村さん)最近は営業職の求人が多くなってきている印象ですね。ただ、これは単純に営業の仕事が増えたというよりは、転職エージェントを利用する企業が増えたということなんだと思います。以前と違って、民間の専門家を頼る発想が広がってきたということでしょうね。最近ではそういった求人メディアやエージェントのCMも増えています。これまでは新卒採用が主流でしたが、現在は中途採用にも力を入れる流れが、日本全体で強まっています。多様な生き方を選べる時代になってきているので、「転職」という選択肢も当たり前になってきました。転職する側もされる側も、双方にとっていい時代になってきたなと感じています。

(インタビュアー)転職される方の変化はありますか?

(芳村さん)以前は「この会社を受けたい」とあらかじめ決まっている方が多かったのですが、最近は私たちに「どの会社が自分に合っているか」をまず相談するケースが増えてきました。面談の最後に「芳村さんならどこがいいですか?」という質問をされることも。これは、「これがやりたい」ではなくて、「自分の可能性を探りたい」というニーズの高まりを示しているのではないかと思います。なので、転職希望者と企業の対応を同じ担当者が行うことで、一歩踏み込んだ提案ができるBUNTANの在り方は、そういったニーズにぴったりだと思っています。両者がうまくマッチングしたときはすごく嬉しいですし、やりがいを感じますね。

 


▲明るく熱心で笑顔が素敵な印象の芳村さん。

 

(インタビュアー)SNSなどもかなり活用されていますが、デジタルマーケティング的な側面で何か変化は感じられていますか?

(芳村さん)2、3年前はほぼいなかったのですが、最近は「SNSを見て転職相談に来ました」という方が結構いて、時代の流れはちゃんと抑えないといけないなと実感していますね。うちはメディアという柱があるので、そこで発信した内容をSNSでも共有し、コンテンツを量産する流れをなるべく自動化していこうとしています。また、「#高知転職」というハッシュタグも意識的に付けています。高知で転職活動する際、大手の求人サイトでは高知の求人情報が埋もれてしまい、分かりづらいことが多いです。特に20〜30代の方は、検索サイトよりもSNSで情報を調べる時代になっているので、そういう人たち向けに、「ここを見たら高知で転職できるんだ」と分かってもらえるような発信をしていきたいです。

(インタビュアー)ちなみに、BUNTANの利用者さんははどれぐらいいらっしゃいますか?

(芳村さん)去年は100人を超える方と面談しましたが、今年はもう少し多くなりそうです。性別は男女半々くらいで、年齢層も幅広いですね。圧倒的に多いのは20〜30代の方ですが、40代や50代の方もいらっしゃいます。現在は新卒対象のサービスは行っておらず、転職活動のサポートがメインなのですが、最近は大学生の方も相談に来たりしますね。来ていただいたからには少しでもハッピーになって帰ってもらいたいので、自分の若いころの経験も交えながら人生100年時代、いつかくる転職のタイミングで参考になるような将来を見据えたアドバイスをしています。

 


▲面談中も親しみある雰囲気で、相談しやすい雰囲気を作る芳村さん。

 

(インタビュアー)ご自身の経験も活かされているんですね。

(芳村さん)そうですね。特に自分が移住者なので、様々な理由で高知に移住される方々の相談にも乗っています。県外から高知に移り住む際の仕事の探しにくさというのはよく分かるので…。同じく高知に移住した友達の中に、うまく仕事が見つからずに結局帰ってしまった人がいて、すごく悔しい思いをした経験もあるんです。そういった経験から、選択肢を一緒に考えていけるような存在になれたらいいなと思っていたら、ちょうどこの仕事がやってきてくれました。

(インタビュアー)県外からの相談者さんはどんな方が多いんですか?

(芳村さん)高知で仕事を探す理由は2パターンあると思います。まずは私のように移住の目的が明確で、その目的を達成するために生きるための仕事を探しているというパターン。そしてもう一つは、例えば結婚や介護などの事情で結果的に高知で働くことになったパターンです。最近は2つ目の「結婚で高知に移住」される方が多いですね。結婚移住の方々の中には、高知でキャリアを断念しなければならないと思っている方が多いんですよ。高知での働き方は都市部との働き方とまた違うので、高知で継続できる方法を提案し、「キャリアは諦めなくていい!」ということをアドバイスをしています。

 


▲芳村さん自身の経験を活かして、
相手の悩みに真摯に向き合う姿がとても心に残りました。

 

(インタビュアー)一緒に夢を考えてくれる存在というのは心強いですね。

(芳村さん)人と関わるお仕事なので、全員を満足させることができないという苦しさはありますが、それでも帰り道は少しでも軽い足取りで帰ってもらいたいんです。「今日は来て良かったです!」と言ってもらえたりすると、本当に嬉しいですね。私もまだまだ分からないことだらけですが、相手と一緒に考えることで、自分にとっても、次の求職者の方にとっても学びになります。それがすごく楽しいです。

BUNTANを使って転職してほしいのももちろんですが、まずは高知の人が少しでもハッピーに生きられるようになってほしいんです。なので、最終的に他社を使って転職することになっても全然いいと思っています。相談に来てくださった方々が活躍されているのを見ると、嬉しくて体が震えてきますね(笑)転職アドバイザーと求職者という関係性が、一緒に切磋琢磨して高知を盛り上げていく仲間になるというのは、とても感慨深いです。仕事に関する本当の悩みは、中々周りに相談できないものです。転職する前もした後も、それは同じだと思うので、転職活動が終わった後も色んな仕事の話を相談してもらえるようにしたいです。皆さんの一生の転職アドバイザーでありたいですね。

 


▲転職アドバイザーならではの悩みにも向き合いながら、
求職者の方と同じ目線で最後まで応援したいんですと話してくださいました。

 

(インタビュアー)そのためにお仕事の中で工夫していらっしゃることはなんでしょうか?

(芳村さん)まず、「可能性を潰す」提案をしないように気を付けています。様々な可能性を前提にし、最終的には相談者自身に選んでもらえるようにしたいです。それぞれの選択肢のメリット・デメリットも一緒にしっかり見ながら、どういう風にすればいいのか寄り添って考えていけるよう、日々試行錯誤しています。よくブラック企業は嫌だという声を耳にしますが、私はブラック企業というものはこの世に存在しないと思っています。もちろんそう言いたくなる気持ちも分かるのですが、Aさんにとって嫌な職場でも、Bさんにとってはすごくいい職場だということもあるんです。ただマッチングできていないだけだと思うんですよね。「あなたにとってのホワイト企業って何?」というところを、求職者の方と一緒に考えています。

(インタビュアー)自分にとってのホワイト企業…なるほど!

(芳村さん)逆も同じで、企業が求めているのは「誰に対しても100点満点な人材」だと勝手に思い込んで自信を無くされる方がよくいますが、そんな超人はそもそも存在しません。重要なのは全ての企業にとって完璧であるかより、あなたが行きたい企業にとって完璧かどうかです。そのためにどうしたらいいのかを私たちは一緒に考えます。

また、求職者の方と一緒に転職の「軸」を考えることも工夫しています。転職を決めたばかりのときは皆さんたくさんの思いがバラバラに点在し、整理されていないことが多いんです。実際の面接ではその熱量も伝わりにくく、自分にとって本当に大切なものを見失ってしまうことが多々あります。その状態で転職してしまうと、思っていたのと違ったなというギャップが後から発生しがちです。あれもこれもとたくさんの夢を一気に叶えることは難しいですが、それぞれの優先順位は付けられると思います。まずは自分にとって一番大事なものは何なのかを一緒に整理し、合う企業を考えていきます。

 


▲転職の「軸」を整理することが重要だと語ってくださいました。

 

(芳村さん)こういった情報って紙ベースだと中々分からないので、しっかりとコミュニケーションを取りながら、その人に合った企業や働き方を一緒に考えて提案をしています。そうやって提案すると、パッと見たときには「ただの」Aという仕事だったところから、例えば「働くママが多く、働きやすい環境の」Aという仕事、というイメージに変わるんですよね。

(インタビュアー)それは企業的にも嬉しいですね。

(芳村さん)私たちが応募者の方としっかり話し合って、皆さんが本当に何をやりたいのかを精査するので、実際に応募するまでに時間は必要になりますが、マッチ度が上がって求職者側と企業側の双方にメリットがあると思います。

(インタビュアー)では、高知でこういう働き方が増えてほしいと思うものはありますか?

(芳村さん)色んな選択肢がもっと増えたらいいなと思っています。「私これしかできないから」が口癖の方、意外と多いですよね。あと、「家から近いから」とか「オフィスがきれいだから」といった条件で仕事を選ぶ人も多いですが、それだけで選ぶのはすごくもったいないです。それよりも、自分の成長やその企業でどんな貢献ができるかをしっかり考えることが大切だと思います。それこそが「キャリアを選択する」ということではないでしょうか。

 


▲自分自身が「高知の良さ」を証明する存在になりたいと語る芳村さん!

 

(インタビュアー)最後に芳村さんの夢や目標を教えていただきたいです!

(芳村さん)私の目標は「高知っていいよね」と思ってもらえることです。人生をかけて移住してきた高知の良さを実際に証明する存在として、私自身が媒体(=メディア)となって発信していけたら嬉しいです。それで1人でも多くの人が高知に住むという選択肢を増やし、高知を離れるという選択肢を減らせたら最高ですね。そのためにも、もっと多くの人にBUNTANのことを知ってもらいたいです。知ってもらうことで、まずは皆さんのお悩みの解決に繋がっていきたいと思っています。高知で転職のこと、人材のことで迷ったら、「BUNTANに相談!」です!

今回の取材内容以外にも、色んなお話をお聞きできました。そちらの楽しい取材の様子も、番外編としてHarForの公式Xで順次公開しますのでぜひチェックしてみてくださいね!

芳村さん、取材へのご協力本当にありがとうございました!
次回のインタビューもお楽しみに!

 

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(インタビュー・写真:HarFor広報担当)